ナマ・イキVOICE OA情報

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彼女が教えてくれたこと~花作家 かわしまよう子さん~

2008年10月11日

「ごみを減らそう!」頭で分かっていても行動が伴わない…地球のためと考えるとなんだか壮大すぎて、ほど遠い世界の話みたいな気がして…
でもこの秋、私たちはひとりの女性と出会って、ごみに対する認識が大きく変わることになったのです。そこには私たちの毎日がもっと幸せになるカギも隠されていました。“ごみを減らすこと”と“毎日の幸せ”2つがどんな風に繋がっているのか。「彼女が教えてくれたこと」今日は皆さんにもそっと教えちゃいます。

花作家 かわしまよう子さん

1974年 鹿児島県生まれ、東京都在住
2000年 雑草を中心とした「花」の仕事をはじめる
雑草「リンカラン」などで連載。著書に「はなのほん」「しんぷるらいふ」「草手帖」など

大都会、「東京」。

人が集まり、自然が見捨てられてきた場所。あえて、そんな東京で自然と向き合う一人の女性に出会いました。花作家 かわしまよう子さん。かわしまさんが東京に住む理由は、都会の中はどうしても自然の存在が小さくなっているので、「これでいいのかな」ということを確認するためだそうです。
かわしまさんが暮らしの中で一番心がけているは、出来るだけごみが出ない暮らしをすることです。グラム売りしている肉屋さんにはタッパーを持参します。近所のベーグル屋さんには、布きんを持ってのんびりお買い物です。自然の恵みを中心にご飯は家で作って食べます。

商売道具とはいえ、花びんも買いません。いらなくなった物に花を飾るのが、かわしまさん流。良い使い方を思いついた時のワクワクした気持ちがたまりません。

かわしまさんは小さい頃から草花が大好きで、そこにごみが捨てられていると暗い気持ちになっていました。草花を摘みに行くとごみを拾って帰る、そのうちごみにも愛情が芽生えてきました。なにかいいもの落ちていないかな?こうして作品の数々が、ごみの中から生まれてきました。

幼い頃の思い出

かわしまさんは鹿児島県加治木町で育ちました。花の中でも特に雑草にこだわる訳、それは幼い頃の思い出にありました。幼い頃のかわしまさんには、小さな胸をえぐられる悲しいことがいっぱいありました。恵まれなかった家庭環境、幼稚園でのいじめ、そんなかわしまさんをいつも励ましてくれたのが道端に咲く草花でした。かわいい表情で微笑んでくれる草花は、かわしまさんの友達でした。人から踏まれても踏まれても立ち上がる雑草の姿は憧れの存在でもありました。
小さい頃、おばあちゃんに育ててもらっていたかわしまさんには、とても楽しみにしていた大好きな時間がありました。おばあちゃんと歩いたお墓への山道。草花のことを教えてもらったり、ブーケや冠を作ったり、嫌なことを忘れられる夢のような時間でした。そして大好きなおばあちゃんはいつも言っていました。「雑草のように強く生きなさい。」

展覧会にむけて

先月、ナマ・イキVOICEではかわしまさんにお願いしてある展覧会を企画しました。番組の呼びかけで集まった実行委員と共に、まずは鹿児島の色々な場所でごみを拾うことから始めました。海に落ちていた物、そしてごみ収集車が集めてきたごみ。ごみは見る角度を変えるとごみじゃなくなります。そしてただの雑草だって、きっと素敵に生まれ変わるはず。普段脚光を浴びることのない、ごみと雑草を題材にした展覧会です。あとは捨てられるだけの運命だったごみたちが、かわしまさんのマジックで生まれ変わります。

展覧会、前夜

会場では、ナマ・イキスタッフとかわしまさんが設営作業に追われていました。かわしまさんの提案で看板も手作りです。ごみ収集場で拾ってきた廃材で文字を作ります。かわしまさんの指示のもと、拾ってきたごみに次々と命がふきこまれていきます。展覧会のタイトルは「ひとつのもの -もうひとつの使い道-」展です。

ひとつのもの -もうひとつの使い道- 展

9月27日、2日間に渡る展覧会の幕が開きました。会場にはたくさんのお客さんの姿がありました。昨日まで見向きもされなかったごみたちが脚光を浴びています。
海岸で拾ったごみのカケラ。魚の形のしょう油入れを拾った糸で吊しました。
ごみ処理場で拾った茶こしは植木鉢代わりに。オシャレなロット柄がポイントです。
花びんに見立てたやかんは、ふたを添えるのがポイントです。
壊れたフレームには絵や写真じゃなく、本物の花を飾りました。
そしてごみとして捨てられていた透明ビンの数々。ずらりと並べると圧巻です。

ワークショップ“お散歩しよう 花を飾ろう”

自然をもっと身近に感じて欲しい…会場周辺の道端で雑草を探しながら歩くワークショップを開催しました。

ワークショップの締めくくりは、摘んできた雑草で作品作りです。テクニックやセンスが無くても大丈夫。大切なのは物にも花にも愛情を注ぐことです。

大切な人、現れる

展覧会の会場にかわしまさんにとって、とても大切な人が現れました。おばあちゃんです。おばあちゃんは自然のこと、花のことを最初に教えてくれた大先生です。
いつの日かおばあちゃんが言っていました。「草にもものにも 気持ちがあるんだよ。」おばあちゃんが教えてくれた大切なことを、かわしまさんはたくさんの人の心に届けて2日間の展覧会は幕を閉じました。
実行委員からかわしまさんに送られたのは手作りの花束。
かわしまさん、素敵な展覧会をありがとうございました。

東京に帰る前日

かわしまさんはカメラを持って出かけました。鹿児島は自然がいっぱいできれいなところ。でもそんな美しい風景がある場所にも目をそむけたくなる現実があります。かわしまさんは美しい風景には、あまりカメラを向けません。あえてシャッターを押すのは目をそむけたくなる現実の方です。

あなたが、今、捨てようとしている物、それは本当に「ごみ」ですか?
自然を大事にする人は ものを大事にする
ものを大事にする人は 人を大事にする
人を大事にする人は 幸せになる
(かわしまよう子著「しんぷるらいふ」より抜粋)

「人」にも、「自然」にも、「もの」にも ありがとう。彼女が教えてくれたこと、それは「ありがとう」のシンプルな気持ち。そこから見えてくるものは足下の小さな幸せでした。

Studio Art

Studio Artは、毎週番組のエンディングで紹介しています。

■NAME ケンタロウ


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